オルガンホールを夢見て

2つのコンサートを終えて


2009年12月04日
 
2つのコンサートを終えて
 
 9月6日「グリムの館」、11月14,15日「蔵」という2種のコンサート、何とか無事終わりました。2か月弱の間隔で2つのコンサートを催すというのは、非常に大変なことで、このために、6月頃から、常に間に合わないという緊迫した状態が11月15日まで続きました。そのため「オルガンホールを夢見て」の記事が滞り、11月15日以降も、尋常でない精神的疲れ、頭脳の疲れに悩まされ続けました。今日(12月4日)かろうじて、文章が書けるくらいに、頭が復活しましたので、2つのコンサートの報告、感想等記します。
 

「大塚直哉と仲間たちinグリムの館」9月6日

 
  昨年10月自宅敷地内の蔵に運び入れ、今井奈緒子さんに弾いて頂いたポジティヴオルガンが、グリムの館ではどう響くか、不安と期待でいっぱいでした。
  聴衆が入る前、がらんとしたホールでは、ボワーンと安っぽく、まとまりない状態で響き過ぎ、とてもがっかりしました。と、「2階バルコニーの隅の音がいいですよ」とオルガン所有者の森本ご夫妻が教えてくださいました。お客さんは上がれない場所です。「バルコニーをぐるっと回ってみれば」とのお二人の提案で、高所恐怖症と闘いながら、要所要所で立ち止まっては耳を澄ませて聴き、ぐるっと回りました。どういう訳か柱の物陰、また演奏者の頭上が、柔らかくかつ引き締まった美しい音に聴こえました。多分直接音だけでなく、反射して跳ね返ってくる音が、うまい具合に混ざっている所が、良い音だったのだと思います。リハーサル中にできた貴重な体験です。
  本番のコンサートでは、聴衆が邪魔な響きを吸収し、程よい残響の中で、音楽を愉しむことができました。ほっとしました。
  大塚さんのオルガン演奏の技は、思った通りなかなかのものでした。まずタッチが良いので、音の立ち上がりが胸のすく程良いです。音楽の作りも、趣味のよい創意に富んでいて、音楽の中にぐいぐい引き込まれていきます。8フィート、4フィート、2フィートの3ストップしかないオルガンですが、この3ストップを巧みに使い、また大西さんのヴァイオリンに合わせて和音の音を増やしたり、減らしたりしながら、その場にふさわしい音を探り当て、小さなオルガンから、豊かな音色、響き、音楽を創り出していました。
  協演者大西律子さんのバロックヴァイオリンの演奏もなかなかのものでした。2人のアンサンブルではヴァイオリンが前面に出ます。小さな体から、思いのたけをヴァイオリンに込め、心の琴線に響く音楽を届けて下さいました。涙があふれた方もいらっしゃっいました。
  子どものコンサートではアンコールで「古時計」の即興演奏を大塚さんがしてくださいました。万華鏡のように変わりゆく「古時計」に合わせ、聴衆もヴァイオリンと一緒に、「シーラーソー」と繰り返し歌い、大塚さんの生み出す音楽を、直に体験できました。
 
 

「ヴァイオリンにとって進歩とは!?」11月14,15日

 
 自宅敷地内「蔵」にて、毎年恒例のコンサートです。今年は桐山建志さんがソロで、バロックヴァイオリンと現代ヴァイオリンを弾き分けるコンサートです。
  前半のプログラムはビーバー、バッハの曲をバロックヴァイオリンで、後半はイザイ、ヒンデミットの曲を現代ヴァイオリンで弾いて下さいました。感想は、バロックヴァイオリンが、「心の中に深くしみいる音」とすれば、現代ヴァイオリンは、「どこまでも高く伸びゆく音」と思えました。
  昼間のコンサート(14日14:00から)最後の曲、バッハのシャコンヌをどちらの楽器で聴きたいか、桐山さんが聴衆に挙手をお願いしましたら、両方同数でした。で、私に白羽の矢があたり、「現代ヴァイオリンで聴いてみたい」、と言ってしまいましたら、なんと、現代ヴァイオリンをバロックの弓を用いて演奏なさいました。私はその時、「どこまでも伸びゆくシャコンヌを聴いてみたい」と思ってしまったのです。夜のコンサート(14日18:30から)は圧倒的多数で、バロックヴァイオリン(バロックの弓で)での演奏となりました。
  桐山さんの演奏は、表現力、その器の大きさに、並はずれたものを感じました。この小さな蔵では納まりきれない力を持っていらっしゃいました。もっと大きな空間で聴いてみたい、と強く思いました。
 
 

「コンサートを催す、ということ・・・」

 
 これはとても大変なことです。本当に良い音楽との出合い、という実りが、結果として得られなければ、とても続けることができません。
  ほんの少しの手助けだけで結構です。私のお手伝いをして下さる方はいらっしゃいませんでしょうか?
■お手伝いの内容

  • 1.事務的なもの: 住所の整理、宛名書き、コピーなど。
  • 2.ちらし届け(学校、ホールなど特定のところ)。
  • 3.公認を得てのちらし配布。コンサートでの挟み込み。

以上は比較的気が楽な仕事です。
これ以外に気力、勇気のある方には、

  • 4.知り合いへの宣伝、ちらしの配布。
  • 5、チケット売り。
  • 6.後援依頼、協賛依頼。

と、非常に荷の重い仕事もあります。
1.2.3.のうち、ほんの少しだけでもお手伝い頂ける方がいらっしゃいましたらとても助かります。お手伝い頂ける方はinfo@wmusic.jp までご連絡ください。ご質問もどうぞ。
 


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フォルテ・ピアノ
 篤志の方々のご寄付により、フォルテ・ピアノが、西方音楽館 木洩れ陽ホールに設置されました。
 クリストファー・クラーク1994年製
(A.ヴァルター1795年モデル)
 故小島芳子愛用の名器

 

 
 

館長のコーナー
 

まず、西方音楽館 木洩れ陽アップルパイ を販売します。

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「3本足のルー」が完成しました。ルーが教えてくれたことは、「子供が育つ」ということ、さらに「人間が育つ」ということへの、励ましとヒントになりました。

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リンク
日本モーツァルト愛好会 日本モーツァルト愛好会

日本モーツァルト愛好会のホームページ


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*ヒューテックの商品は、西方音楽館でも販売いたします