オルガンホールを夢見て

松本市音楽文化ホール(ザ・ハーモニーホール)へ


2008年8月28日
 
草苅オルガン工房、ルオー礼拝堂、あづみ野コンサートホール、
松本市音楽文化ホール(ザ・ハーモニーホール)へ
 
 8月28日(木)私、永田穂さん、カメラマンの早川さん3人で小淵沢、安曇野、松本を訪ねました。
強行軍です。
  まず、小淵沢の草苅オルガン工房を訪ねました。23日設立準備委員会で目の当たりにした永田穂さんと草苅さんの確執がどうなることやら、と思いましたら、「厚い壁でよく響くホールを造りますよ」(永田)、「じゃあオルガンの図面を書いてみますか」(草苅)という具合に意気投合し話がはずみました。私が天から降り注ぐような音を望んでおりますので、「オーバーヴェルクがよいでしょう」ということになりました。工房にあったポジテイヴオルガンを試奏しましたら、あまりの音の美しさに心を奪われてしまいました。私は軽くて、まろやかで、艶のある響きがとりわけ好きなのです。
  ルオー礼拝堂にも足をのばしました。あいにくの雨のせいか、前回7月1日の時ほど、よい音はしませんでした。リード管はとりわけ調子が悪かったです。でも弾いているとそんなことはどうでもよく、ただ幸せな思いでいっぱいでした。観光客が数人入っていましたが、途中で出てしまうと、響きが全然違う、とのことでした。つまりここは人が入っていない状態がオルガンにとってもっとも美しく響く空間で、人が入れば入る程響きが失われるのです。ですからコンサートの時が一番オルガンにとって悪い響きになってしまうのです。
  さて、草苅さんとお別れし、安曇野まで早川さんの車で向かいました。小淵沢までは電車でしたが、これから先しばらくは車です。車に弱い私は酔い止めを飲み、朦朧とする頭で早川さんと永田さんの話を、おぼろげに聞いている状態でした。安曇野には永田音響設計が音響を担当した「あづみ野コンサートホール」があります。ベーゼンドルファーに惚れ込んだご主人が、そのピアノのために造った100席が可能な私設のホールです。残念ながらベーゼンの音は聴けませんでしたが、ご主人からホール経営、運営に関する貴重なお話が聞けました。経済的後ろ楯の無い一個人が音楽ホールの経営、運営を続けていくことがいかに困難なことか、悟り、いっぺんで酔いが吹っ飛びました。奥様もとても良い方で、おふたりの人柄がこのホールを支えているのかしら、とも思ってしまいました。
  頭がシャキツとしたところで、こんどは松本です。松本には永田穂さんが音響設計をした「松本市音楽文化ホール(ザ・ハーモニーホール)」があります。ここ専属のオルガニスト保田紀子さんから、色々お話を伺いました。
またしても、ホール経営、運営の厳しさです。ここは市営ですので、経済的バックアップはあります。それでも
チケット売りには相当苦労している様子でした。文化的水準の高い土地柄でもこの厳しさ。前途多難と思いました。お話の後、ホールに設置されているベッケラート社製3段鍵盤のオルガンを試奏させて頂きました。早川さんは「清らかな音」とかおっしゃっていたように思うのですが、弾いている私には、私の耳を無視して頭のずっと上の方を、客席へ向かって音が流れていき、一体全体どんな風に聴こえているのか、見当がつかない状態でした。それでもこんな大きなホール(私にとっては大きすぎます)で、こんな大きなオルガン(普通は弾かせてもらえません)を弾ける喜びに、心中では感動しておりました。
  今回、音楽を聴いて、聴いて感性の研ぎ澄まされている永田穂さんの前で、何度もオルガンを弾いてしまいました。申し訳なく思いつつも、普段オルガンにさわれない私にとっては、とても幸せなひとときでした。


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フォルテ・ピアノ
 篤志の方々のご寄付により、フォルテ・ピアノが、西方音楽館 木洩れ陽ホールに設置されました。
 クリストファー・クラーク1994年製
(A.ヴァルター1795年モデル)
 故小島芳子愛用の名器

 

 
 

館長のコーナー
 

まず、西方音楽館 木洩れ陽アップルパイ を販売します。

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「3本足のルー」が完成しました。ルーが教えてくれたことは、「子供が育つ」ということ、さらに「人間が育つ」ということへの、励ましとヒントになりました。

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リンク
日本モーツァルト愛好会 日本モーツァルト愛好会

日本モーツァルト愛好会のホームページ


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*ヒューテックの商品は、西方音楽館でも販売いたします